競売とは??
競売(けいばい)とは、裁判所による不動産の強制売却を指します。例えば、住宅ローンなどの借金が返済不可能になった場合、債権者の申し立てによって、担保となっている土地や建物などの不動産を裁判所が強制的に売却してしまうのです。もちろん競売になってしまった場合は自宅から強制的に退去を余儀なくされます。
しかも、あなたの借金がなくなるのではありません。
競売では、通常の手続きで売却する場合と比較して、3~4割安い価格で叩き売られてしまうことが少なくありません。売値が住宅ローンの金額に満たない場合は、その差額が借金(オーバーローン)として残ってしまいます。

※ 上記グラフは評価額でなく不動産価格または売却価格の方が解りやすいかも知れません。
そのため、マイホームを失った上に、多額の借金に頭を抱えることになるのです。
このことを知らないで、「自宅を売却しさえすれば借金を完済することができる」または、「競売を回避することができて、そのことが近所周りに知られないで済む」ということで、インターネットで調査して任意売却業者に、あるいは近くの不動産会社に駆け込み、業者の言われるがままに自宅を売却する羽目になります。
さらに、競売になると裁判所はあなたの競売物件の住所を公示(一般公開)します。そうなると早ければ数時間後に不動産業者や任意売却業者があなたの自宅に押し寄せて、不動産の売却を迫ったり、隣近所にあなたの自宅の状況を聞きに訪問したりする可能性があります。
ご相談者さまの競売に関するよくある誤解
競売で落札されると残債務(借金)はなくなる?
残債務(住宅ローン)はなくなりません。住宅ローンの残額から競売による売却価格を引いた差額を、自宅を失った後も返済し続ける必要があります。落札後に債権者より残債務についての請求がきます。これに対応しないと、給与差押や保証人への不動産差押など、法的処置を取られます。
もちろん住宅ローンの残高より高い金額で売却されれば返済の必要はなくなりますが、競売の場合、市場価格よりも安く売られてしまうことが多いので、ほとんどの場合で残債が残ります。
競売で落札された場合、引越し費用等は出してもらえる?
原則として引越し費用は出ません。引越し費用が出ないうえに、場合によっては引越しの目処が立つ前に買主の都合で家を明け渡さなくてはならない場合もあります。
以上のように、競売はマイホームを失い、家を追い出された上に、多額の借金が残る「最悪のシナリオ」なのです。
競売を避けるために
競売を避ける方法は主に2つです。
ひとつは個人再生という借金を整理する方法です。個人再生は住宅ローン以外の借金を大幅に減らすことで、住宅ローン返済の負担を軽減できるということになります。
つまり、住宅ローン以外の借金の返済に追われて住宅ローンの返済までお金がまわらないという方には大変有効な手段です。
もうひとつは任意売却です。
任意売却とは、自宅などの不動産を所有者自らの意思で売却をして、住宅ローンを返済する方法です。任意売却は通常の不動産の売却と同じように一般の市場で売却を行うので、競売のように通常の売却価格よりも2~3割安く叩き売られてしまうことはありません。したがって、競売になるよりも借金の金額を減らすことができます。
また、交渉次第でマイホームを出て行く際の引越し費用がもらえる(競売では引越し費用は出ません)、残った借金を月々の分割払いにできる(競売では一括での返済を求められます)といったメリットがあります。
競売の回避まで、時間がありません
さて、あなたには残された時間は多くありません。より有利な条件である任意売却を選択しようとしても、競売開始決定通知を受け取ってから、任意売却が可能な期間は(入札の開始まで)大まかに3ヶ月程度しかありません。
物件情報を見てから購入するまでに不動産購入希望者はわずか2、3ヶ月で判断し、契約までも済ませなくてはなりません。もしここで購入希望者が現れないと、競売になってしまいます。

悪質な不動産業者、任意売却業者にご注意ください
先ほど少し触れましたが、現在の物件の評価額が借金額(住宅ローンの残りの額)を下回ることがほとんどです。
当事務所が選ばれる理由
競売が迫っている場合に、あなたが頼ることできるのは法律家か任意売却業者です。
任意売却業者は不動産を売却しなければ仕事になりません。
いずれにしても競売を避けるためにこれらの方法を採れる時間は限られています。一刻も早く専門家にご相談することをお勧めします。
また、任意売却は債権者との交渉など複雑な手続きが求められますが、当事務所にご相談いただければ必要に応じて任意売却に強い不動産会社をご紹介させていただきます。
ぜひ一度ご相談下さい。
競売の対策で選ぶならご相談下さい
「住宅ローンが払えなくて競売するか悩んでいる」「外出せずにの専門家に頼みたい」という方は、司法書士による住宅ローン返済の相談窓口へご連絡下さい。
競売対策に強い司法書士が、あなたの競売相談に親身になってご対応致します。